雨水

二十四節気【雨水】
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雨水(うすい)

  • 2月19日頃
  • 黄経330度

冷たい雪やあられが雨に変わり、雪解けを始める頃。池や川の氷も解け始める。

凍てついた地面が柔らかく湿り気を取り戻し、草木の芽が萌え出す時期なので、雨水を目安に農作業の準備が始められた。

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雨水の七十二候

初候:土脉潤起

【時期】2月19日~23日頃

【読み】つちのしょううるおいおこる

【意味】冷たい雪が雨へと変わり、大地が潤い始める

雨水初候

少し寒さがゆるんで、これまで降っていた雪は優しい春の雨となり、土は水分を含んで柔らかく潤いを取り戻します。そのため「雨水」の頃を、冬の間休んでいた畑仕事の準備を始める目安とされました。

雪解けの水を「雪汁ゆきしる」や「雪解ゆきげの水」と呼び、雪解けの水が流れ込むことで川や海の水が濁ることを「雪濁ゆきにごり」といいます。

次候:霞始靆

【時期】2月24日~28日頃

【読み】かすみはじめてたなびく

【意味】かすみが棚引き始める

雨水次候

かすみとはきりもやのことです。

霞は、春の気温差が大きいときに空中に細かい水滴が発生することで起こる現象のことで、遠くの景色がはっきりと見えずぼやけている様子をいいます。

ちなみに、夜の霞のことを「おぼろ」と言います。春の夜に月がほのかにぼやけて霞んでいる情景を指します。これは黄砂の影響によることが多いようで、春の季語である「春霞」も黄砂のことだそうです。

黄砂は、中国のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠で低気圧によって巻き上げられた砂が、偏西風や低気圧によって運ばれてきたものです。また、同じように景色をかすませる原因となるものとして、砂ぼこりや煙などの小さな微粒子が原因で起こる、煙霧えんむ(英:ヘイズ)と呼ばれる現象もあります。

末候:草木萌動

【時期】3月1日~5日頃

【読み】そうもくめばえいずる

【意味】草木が芽生え始める

雨水末候

雪解けで大地や大気が潤い始めると、凍っていた土が柔らかくなり、草や木が芽吹き始めます。

雨水のある二月の異称「如月」の由来には諸説ありますが、その一つに「草木張月くさきはりづき」が転じたというものがあります。草木や花の芽が出始め春の訪れを感じることのできる季節という意味です。

また古代中国では2月を「如」と表していました。これは中国最古の字書『爾雅じが』に「二月を如となす」とあることから生まれました。「如」とは「従う・赴く」という意味があり、「春の兆しに草花や木などの自然や動物が動き出す時期」という意味合いで、二月に「如」という字をあてたとされています。

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