大雪(たいせつ)
- 12月7日頃
- 黄経255度
山では木の葉がすっかり落ちて雪が降り積もり、平地でも本格的に冬の気候となる頃。寒い地方では根雪となる雪が降り始めるが、多くの地域ではこの頃に雪が降ることはめったにない。一年の中でも、日が暮れるのがもっとも早い頃。
大雪の翌日は「事八日」といって、関東では正月の準備を始める「事始め」、関西では一年の農事や神事の「事納め」が行われる。とくに「針供養」が有名。
大雪の七十二候
初候:閉塞成冬
【時期】12月7日~11日頃
【読み】そらさむくふゆとなる
【意味】天地の気が寒さでふさがり真冬となる
![大雪初候](https://coyomi.info/wp/wp-content/uploads/2022/12/taisetsu1-150x150.png)
空を塞ぐように重々しい灰色の雲が低く広がり、大地は冷たい空気に包まれて、生き物たちは土の中などでじっと身を潜めます。今にも雪が降りそうに重く垂れこんだ空模様を「雪曇り」といいますが、この時期、日本海側でよく見られる冬空です。
次候:熊蟄穴
【時期】12月12日~16日頃
【読み】くまあなにこもる
【意味】熊が巣穴にこもって冬眠する
![大雪次候](https://coyomi.info/wp/wp-content/uploads/2022/12/taisetsu2-150x150.png)
冬眠のために餌をたっぷりと食べた熊が、巣穴に戻ってこもる頃です。穴の中ではほとんど身動きしないそうですが、物音や匂いなどほんのわずかな刺激で目を覚ますほど、眠りは浅いそうです。そのため「冬眠」ではなく「冬ごもり」とも言われます。
またメスの熊は、天敵がいない穴の中で小熊を産み育てます。子どもたちが十分動けるようになってから出てくるので、オスよりも長く冬ごもりします。
末候:鱖魚群
【時期】12月17日~21日頃
【読み】さけのうおむらがる
【意味】鮭が群がって川をさかのぼる
![大雪末候](https://coyomi.info/wp/wp-content/uploads/2022/12/taisetsu3-150x150.png)
鮭が産卵のために群がって川をさかのぼります。自分が生まれた川へ戻り、つがいとなって産卵を終えると力尽きます。
メスが一度に産む卵は約3,000粒といわれ、2月頃に孵化した稚魚は3月~4月頃に川を下って海へと向かいます。アラスカなど北太平洋で2~5年ほどかけて成魚となり、また川へと里帰りしますが、外敵も多い厳しい自然の環境では戻ってこれる鮭は0.5%程度だそうです。