小寒

二十四節気【小寒】
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小寒(しょうかん)

  • 1月6日頃
  • 黄経285度

寒の入りを迎え、いっそう寒さが深まって冬本番となる頃。旧暦ではまだ12月で、一年の農事を終えて正月の準備を始める頃だった。

小寒から大寒までは、一年でもっとも寒くなる「かん」の期間。そのため小寒のことを「寒の入り」ともいい、この日から節分までが「寒の内(または寒中)」となる。そして立春に「寒の明け」を迎えるまでは厳しい寒さが続く。

小寒は、寒さのピークとなる大寒の少し手前の時期だが、「小寒の氷、大寒に解く」という言葉があるように、体感では小寒のほうが寒く感じられることもある。

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小寒の七十二候

初候:芹乃栄

【時期】1月6日~9日頃

【読み】せりすなわちさかう

【意味】セリの葉が生え始める

小寒初候

セリは春の七草のひとつ。早春の水辺や湿地で、一カ所から若葉が競い合うように生えてくることから「競り(セリ)」という名前がつけられたそうです。

数少ない日本原産の野菜で、シャキシャキとした触感に独特の香りがあります。

次候:水泉動

【時期】1月10日~14日頃

【読み】しみずあたたかをふくむ

【意味】地中で凍った水が解けて動き始める

小寒次候

水泉とは「湧き出る泉」という意味です。地上では寒さが極まる頃、固く凍ったように見える凍土は、その奥深くで泉の水が少しずつ溶けはじめ、春に向けて動き出しています。

また小寒と大寒の間の水のことを「寒の水かんのみず」といいます。この時期の水は雑菌が少なく腐らないといわれ、味噌やしょうゆ、酒造りに利用されました。特に寒入り9日目は「一年で一番水が澄む日」とされ、この日に汲んだ清水は「寒九かんくの水」と呼ばれて、薬を飲むのに良いとされました。

末候:雉始雊

【時期】1月15日~1月19日頃

【読み】きじはじめてなく

【意味】キジの雄が、雌を求めて鳴きはじめる

小寒末候

キジの雄は、目の周りが赤く深緑色を主色とした美しい羽をもっています。それに対してキジの雌は全体的に茶褐色です。

小寒はキジの求愛が始まる頃で、オスがメスを求めて「ケーン、ケーン」という甲高い声で鳴き、羽を激しくバタつかせて「母衣ほろうち」といわれる大きな音を出します。しかしオスの懸命な求愛に対して、メスは素っ気ない態度のことが多いそうで、そこから「けんもほろろ」という言葉が生まれました。

キジは日本固有の鳥で、昔話や童話でもなじみがあります。オスはとても縄張り意識が強く、自分より大きな天敵にも勇猛果敢に挑み、メスはとても母性が強いことから、日本の国鳥にも選ばれています。

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