五月(皐月)

五月暦【皐月】
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五月の異名(和風月名)

皐月 –さつき

「皐」の字には、沢や水辺、水田の意味があり、水田に植えられた稲の苗が生い茂る様子を表します。稲の苗を植える月ということで「早苗月(さなえづき)」と言ったのが略され「早月(さつき)」や「皐月」になったとされますが、語源には諸説あります。

  • 皐月(さつき)
  • 早月(さつき)
  • 稲苗月(いななえづき)
  • 早稲月(さいねづき)
  • 早苗月(さなえづき)
  • 田草月(たぐさづき)
  • 雨月(うげつ)
  • 五月雨月(さみだれづき)
  • 悪月(あくげつ)
  • 授雲月(じゅうんづき)
  • 月不見月(つきみずづき)
  • 月見ぬ月(つきみぬつき)
  • 狭雲月(さぐもづき)
  • 写月(しゃげつ)
  • 梅月(ばいげつ)
  • 賤男染月(しずまづき)
  • 吹喜月(ふくきづき)
  • 橘月(たちばなづき)
  • 仲夏(ちゅうか)
  • 建午月(けんごげつ)
  • 五色月(いろいろづき)
  • 浴蘭月(よくらんげつ)
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五月の節気

二十四節気

立夏

【5月5日頃~5月20日頃】春の柔らかい日差しが少しずつ力強くなり、草木の緑が色濃くなる頃。

立夏の七十二候
立夏初候

5月5日頃~5月9日頃
【初候】蛙始鳴
(かわずはじめてなく)

立夏次候

5月10日頃~5月14日頃
【次候】蚯蚓出
(みみずいずる)

立夏末候

5月15日頃~5月20日頃
【末候】竹笋生
(たけのこしょうず)

小満

【5月21日頃~6月5日頃】初夏の日差しを浴びて草木や生物がすくすく育ち、天地のあらゆる生命に力が満ちる頃。

小満の七十二候
小満初候

5月21日頃~5月25日頃
【初候】蚕起食桑
(かいこおきてくわをはむ)

小満次候

5月26日頃~5月30日頃
【次候】紅花栄
(べにばなさかう)

小満末候

5月31日頃~6月5日頃
【末候】麦秋至
(むぎのときいたる)

五節句

端午の節句

5月5日
端午たんご節句せっく」は男の子の健やかな成長を願う行事。もともとは古代中国で邪気を払うための行事だった。

端午たんご節句せっく」は、「あやめの節」「重五ちょうご」「端陽たんよう」とも呼ばれます。

鯉のぼりや五月人形を飾り、柏餅・ちまきを食べたり、菖蒲風呂に入ったりして、男の子の誕生と成長をお祝いする行事です。

端午の「端」は「初め」という意味で、「月初めのうまの日」という意味があります。

太陰太陽暦のもととなった夏暦では、5月は「午の月」でした。「午」は「五」と同音であることや、重日じゅうにち思想(陽に陽が重なり、陰に陰が重なる日とされ、陽数(奇数)が二つ重なる日はよくないことが起こるとされる)の影響もあって、5月5日を「端午の日」と定め、邪気払いなどの行事が行われていました。

旧暦5月は高温多湿の時期で、伝染病や害虫被害が多かったため、古代中国において5月は「悪月あしげつ」とされ物忌みの月でした。そのため5月5日に薬取りの日として薬草を摘んだり、菖蒲酒を飲んで邪気を祓う行事がおこなわれました。

この古代中国の邪気払いの風習が、奈良平安時代の貴族に取り入れられたのが、日本の「端午の節句」のはじまりだと言われています。

もともと日本では5月を「さつきの物忌み月」としていました。かつて田植えは女性の仕事とされ、田植えをする女性を「早乙女」と呼んでいました。田の神を迎えるために、菖蒲や蓬で葺いた家に一夜ごもりをして身を清めてから早苗を手にするという習わしがあり、この早乙女の風習と中国から伝わった端午の節句が結びついて「菖蒲風呂」に入るようになったそうです。

男の子の節句として祝うようになったのは、武家社会に入ってからといわれています。「菖蒲」を「尚武(武事を尊ぶ)」や「勝負」とかけ、「尚武の節句」として鎧兜を飾り、男の子の成長を祝いました。

また、武家で家紋を染め抜いた旗指物はたさしものや吹流しを戸外に立てると、町人も鯉を型取った鯉のぼりを五色の吹流しとともに立てるようになりました。ちなみに鯉は中国故事にちなんで立身出世のシンボルとされています。

「端午の節句」と「こどもの日」は別物

5月5日は、国民の祝日「こどもの日」でもあります。こどもの日といえば「鯉のぼりを飾り、菖蒲風呂に入り、粽や柏餅を食べる」行事と思われていますが、これは男の子の成長を願う「端午の節句」と混同されています。

「こどもの日」は「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」という趣旨の祝日とされていて子ども全般を対象としており、男の子の成長を祝う「端午の節句」とは別物です。

雑節

八十八夜

立春から数えて88日目
新暦では5月2日ごろ。春から夏への季節の境目とされ、この日を過ぎると霜が降りなくなるので、種蒔きなど本格的な農作業に入る目安となっている。

「八十八」を一文字にすると「米」という文字になることから、縁起担ぎとしてこの日に苗代を作り始めたり、種もみをおろしたりします。

茶摘みが最盛期を迎えるのもこの頃で、八十八夜に摘み取られた茶葉は柔らかくて質が良いとされ、香り高く味も一番美味しく「一番茶」と呼ばれます。

また、八十八は末広がりの「八」が二つ重なるので、この日に摘み取ったお茶を飲むと長生きするという言い伝えもあります。

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五月の行事と暮らし 

行事・暮らし

母の日

5月第2日曜日
母の日は、母親に感謝の気持ちを込めてカーネーションやプレゼントを贈るのが一般的。

20世紀の初めにアメリカ・ウエストバージニア州の社会活動家、アンナ・マリー・ジャーヴィスという女性が、亡くなった母親の命日(5月9日)に追悼式を行った際、母が好きだった白いカーネーションを胸に飾り、集まった人にも花を配って感謝をあらわしました。

これがアメリカ全土で反響となり、1914年には5月の第2日曜日を「母に感謝する日」として、アメリカの国の祝日に定められました。イギリスでは、イースターの三週間前の日曜日を「マザーリング・サンデー」としています。

日本には明治時代後期に教会をとおして伝わり、大正時代になってキリスト教会や日曜学校で母の日を祝う習慣が広がりました。その後森永製菓が「森永母の日大会」を行ったことがきっかけで全国的に知られるようになりました。

カーネーションの花言葉

全体:無垢で深い愛
赤:母の愛情、真実の愛、愛を信じる
白:尊敬、純潔の愛、あなたへの愛情は生きている
ピンク:感謝、美しい仕草、上品・気品
黄:軽蔑、嫉妬、友情
絞り:愛の拒絶

葵祭

4月吉日から5月15日(現在は5月15日に行われる)
三大勅祭(石清水祭・春日祭・葵祭)のひとつであり、京都三大祭(祇園祭・時代祭・葵祭)のひとつ。

葵祭は、平安京遷都(794年)の100年以上前から続いている京都最古の祭りで、別名「加茂の祭」とも呼ばれるように、上賀茂神社と下鴨神社の祭礼です。

6世紀の中頃にひどい凶作に見舞われ、飢餓疫病が蔓延した際、「賀茂の神」を鎮めるための祭礼を行い、五穀豊穣を祈願したのが始まりといわれています。

4月吉日(旧暦4月第二酉の日)に始まり、祭りの終わりの5月15日には平安時代の装束をまとった、総勢500人以上の大行列が巡行します。その観衆で賑わう様子は、源氏物語など多くの書物でも描かれています。

祭儀にかかわる人々の衣冠や、内裏神殿の御簾みす牛車ぎっしゃなど、すべてに葵の葉と桂の小枝を飾りつけた事から「葵祭」と呼ばれるようになりました。

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祝日・記念日

国民の祝日

憲法記念日

5月3日
「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」という趣旨の国民の祝日。

1947年(昭和22年)5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念し、1948年(昭和23年)に公布・施行された祝日法によって制定されました。

日本国憲法が公布された1946年(昭和21年)の「11月3日」は「文化の日」となっています。

みどりの日

5月4日
「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心を育む」という趣旨の国民の祝日。

1989年(平成元年)から2006年(平成18年)までは4月29日が「みどりの日」でした。「みどりの日」は、元々は「天皇誕生日」で、1948年(昭和23年)の祝日法施行以来、昭和天皇の誕生日を祝うための国民の祝日でした。

1989年(昭和64年)に天皇誕生日は12月23日となりましたが、ゴールデンウィークを構成する祝日でもあったことから、国民への影響が懸念されました。そのため4月29日は「みどりの日」として、改めて祝日に定められたのです。

さらに2005年(平成17年)の祝日法改正によって、2007年(平成19年)以降、祝日に挟まれる平日で「国民の休日」とされていた5月4日に「みどりの日」を上書きするかたちで移設。4月29日は「昭和の日」となりました。

こどもの日

5月5日
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」という趣旨の国民の祝日。

同日にある男の子の成長を祝う「端午の節句」は「こどもの日」とは別物。

日本では明治以前から3月3日の桃の節句は女児、5月5日の端午の節句は男児の成長を祝う日とされ、さらに11月15日には七五三が行われてきました。そのため「こどもの日」の日付を決める際も、男女同権論の立場から男女どちらかに偏らないように両者を組み合わせた「5月3日」という案もありました。

しかし「憲法記念日」を施行日の5月3日にする都合で、結局「こどもの日」は5月5日となりました。

今日は何の日

【今日は何の日】5月1日自転車ヘルメットの日
【今日は何の日】5月2日歯科医師記念日
【今日は何の日】5月3日憲法記念日
【今日は何の日】5月4日みどりの日
【今日は何の日】5月5日こどもの日
【今日は何の日】5月6日コロッケの日
【今日は何の日】5月7日コナモンの日
【今日は何の日】5月8日松の日
【今日は何の日】5月9日アイスクリームの日
【今日は何の日】5月10日コットンの日
【今日は何の日】5月11日長良川鵜飼開きの日
【今日は何の日】5月12日アセロラの日
【今日は何の日】5月13日愛犬の日
【今日は何の日】5月14日ゴールドデー
【今日は何の日】5月15日沖縄本土復帰記念日
【今日は何の日】5月16日旅の日
【今日は何の日】5月17日お茶漬けの日
【今日は何の日】5月18日国際博物館の日
【今日は何の日】5月19日ボクシングの日
【今日は何の日】5月20日世界ミツバチの日
【今日は何の日】5月21日小学校開校の日
【今日は何の日】5月22日たまご料理の日
【今日は何の日】5月23日世界亀の日
【今日は何の日】5月24日伊達巻の日
【今日は何の日】5月25日ホゴネコの日
【今日は何の日】5月26日東名高速道路全通記念日
【今日は何の日】5月27日背骨の日
【今日は何の日】5月28日花火の日
【今日は何の日】5月29日こんにゃくの日
【今日は何の日】5月30日消費者の日
【今日は何の日】5月31日世界禁煙デー
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