六月の異名(和風月名)
- 水無月(みなづき)
- 鳴神月(なるかみづき)
- 神鳴月(かみなりづき)
- 夏越月(なごしのつき)
- 蝉羽月(せみのはつき)
- 田無月(たなしづき)
- 風待月(かぜまちづき)
- 建未月(けんびづき)
- 松風月(まつかぜづき)
- 晩月(ばんげつ)
- 伏月(ふくげつ)
- 旦月(たんげつ)
- 水月(すいげつ)
- 季月(きつき)
- 涼暮月(すずくれづき)
- 常夏月(とこなつづき)
- 陽氷(ようひょう)
- 炎陽(えんよう)
六月の節気
二十四節気
芒種
【6月6日頃~6月20日頃】熟した麦を刈り取って、その後に稲を植える頃。
夏至
【6月21日頃~7月6日頃】一年でいちばん日が長く、夜が短い日。梅雨の真っただ中で雨が続き、日に日に暑さが増していく頃。
雑節
入梅
立春から127日目の6月11日頃
入梅は、立春から127日目の6月11日頃のことで、太陽の黄経が80度に達した日。
雑節の入梅は「暦の上での梅雨入り」で、むかしは田植えなど農作業の重要な目安とされていました。旧暦では「芒種の後の最初の壬の日」が梅雨入りでした。この入梅から約30日間が梅雨の期間になります。
気象上の実際の梅雨入りは、日本の南北で一ヶ月ほどの差があり、同じ地域でも年ごとに梅雨入りの時期が異なります。
春から夏になると大陸の冷たい高気圧と太平洋の暖かい高気圧がぶつかり、その境目に「梅雨前線」がうまれます。気象庁では、雨や曇りの日が5日ほど続き、日本の南海上に梅雨前線が確認されたら、そのぐずついた天気の中日を「梅雨入り」としています。
ちなみに梅雨を「梅の雨」と書くのは梅の実が黄色く色づく季節の雨だからと言われています。また梅雨は「ばいう」とも読みますが、湿度が高くカビが生えやすい時期の雨ということで「黴雨」だったのが、転じて「梅雨」となったという説もあります。「梅雨」を「つゆ」と読むのは、「露(水滴)」に由来するそうです。
六月の行事と暮らし
行事・暮らし
父の日
6月第3日曜日
父の日は、父親に感謝の気持ちを込めて黄色いバラやプレゼントを贈るのが一般的。
1909年にアメリカ合衆国のソノラ・スマート・ドッドという女性が、男手ひとつで育ててくれた父へ感謝を伝えるため、父の誕生月である6月に牧師に礼拝をしてもらったのがきっかけと言われています。
ソノラは、母の日のように父に感謝する「父の日」があるべきだと牧師協会へ嘆願し、翌1910年にスポケーンで初めて父の日の祝典がおこなわれました。
この祝典では、父親が健在なら赤いバラ、亡くなっていれば白いバラを身に付けました。母の日のカーネーションに対して、父の日の花がバラなのは、ソノラが父の墓前に供えたのが白いバラだったことに由来しているそうです。
1966年に「父の日」は毎年6月の第3日曜日と定められ、1972年になってアメリカの正式な国の記念日に制定されました。
日本には1950年頃に伝わったといわれていますが、「父の日」が人々に広く知られるようになったのは1980年代になってからです。1981年に設立された「日本ファーザーズ・デイ委員会」が「黄色いリボンで父親へ感謝の贈り物をしよう」という趣旨のキャンペーンをおこなったのをきっかけとなりました。
「父の日には黄色いバラ」となったのは、このイエローリボンキャンペーンが関係しているといわれています。黄色には「幸せや喜び、希望、暖かさ」などの意味があり、イギリスでは「身を守るための色」とされています。そこから「身を守る→愛する人の無事を願う」という意味となり、父の日のイメージカラーが黄色に定着していったようです。
夏越の祓え(水無月の祓え)
6月30日
夏越の祓え(水無月の祓え)は、一年の半分にあたる6月30日におこなわれる、魔除けや不浄などを祓う行事。
12月末日を「年越」といいますが、夏から秋へ移る6月末日のことを「夏越」といいます。私たちは普段の生活の中でさまざまな穢れを身に付けるといわれ、その穢れは病気や災いの元になるので定期的にお祓いをする必要があると考えられていました。それが半年に一度の「夏越の祓え」と「年末の祓え」です。
夏越の祓えで有名なのが「茅の輪くぐり」です。チガヤ(茅)という鋭利な葉を持つ植物でつくった輪を、神社の本殿前や鳥居の下に設置し、これをくぐると身が清められるとされました。
茅の輪くぐりは、「水無月の夏越の祓えする人は、千歳の命のぶなり」と唱えながら、左回り→右回り→左回りと8の字を描くように3回くぐります。
また、神社でいただいた形代に身の穢れや災いをうつし、神社に納めることで心身を清める行事がおこなわれるところもあります。